八王子バプテスト教会通信

10月22日のメッセージ2023年10月22日

「あなたが、もしあなたの神、主の声に良く聞き従い、その目に正しいと見られることを行い、その戒めに耳を傾け、すべての定めを守るならば、わたしは、かつてエジプトびとに下した病を一つもあなたに下さないであろう。わたしは主であって、あなたをいやすものである」。

出エジプト15:26

 

今日は病気のために急遽礼拝がお休みですので、簡単に「病」について考えたいと思います。そもそも人類が病に悩まされることになったのは、エデンの園においての罪がきっかけです。そこから、死、老い、病、苦しみが全宇宙に満遍なく入り込み、今に至るのです。

 

実に、被造物全体が、今に至るまで、共にうめき共に産みの苦しみを続けていることを、わたしたちは知っている。

ローマ8:22

 

かつてのイスラエルには、神の戒めを守ればそのような病に脅かされることはないとの、特殊な約束がありました。ところがイスラエルはほとんどその戒めを守ることがなく、そのためその約束が実現されることもありませんでした。その後、イスラエルの役割は取り上げられ、現在の教会に移されましたが、残念ながらモーセを通して与えられたカナンの地における約束はその時点でなくなりました。というわけで、私たちは病が常在する世の中で証を立てていかなければならないわけです。

 

病をなくすことはできないのでしょうか?確かに、医学の進歩により、ある程度の病気が治るようになったり、苦しみが軽減されたり、また生存率が伸びるようになっています。現在、二人に一人が癌でなくなるとの統計もありますが、実はこれは癌が大幅に増えたのではなく、単に他の原因で死ななくなったので、最終的には癌、という構図になっているのです。

 

パスツールは、クリスチャンとしての信仰が原動力となった研究の結果、ワクチンを発明するに至りました。彼は、その成果として莫大な富を手に入れることもできたのですが、彼は「主のためにしたのだから」と、その富を受け入れませんでした。その富が、現在のパスツール財団の元になったのです。

 

このように、私たちの社会には、クリスチャンの医師や看護師の他に、クリスチャンの倫理観を持った基礎研究者や技師なども、もっともっと必要です。しかし、それは病を根絶することにはつながらず、人々の苦しみを和らげるという、この地上での働きなのです。

 

病が最終的に根絶されるのは、いつなのでしょうか?

 

また、御座から大きな声が叫ぶのを聞いた、「見よ、神の幕屋が人と共にあり、神が人と共に住み、人は神の民となり、神自ら人と共にいまして、人の目から涙を全くぬぐいとって下さる。もはや、死もなく、悲しみも、叫びも、痛みもない。先のものが、すでに過ぎ去ったからである」。

黙示録21:3〜4

 

この時までは、病は無くなりません。ここで初めて、全宇宙にかけられた呪いが解かれるのです。それまでは、私たちはそのもとでの自分の役割を果たしていかなければなりません。その役割はといえば、御国の到来を早めたりすることではなく、御国が到来したときに、そこに入る仲間を一人でも多く増やすことです。そして、その方法とは、病や苦しみの元にあるこの世で、キリストのしもべとして人々に接することに他ならないのです。

 

父なる神のみまえに清く汚れのない信心とは、困っている孤児や、やもめを見舞い、自らは世の汚れに染まずに、身を清く保つことにほかならない。

ヤコブ1:27

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